コラム
1997年1月4日のテレビ欄(出典:『テレパル』第1号・東版)

曙が、武蔵丸が、寺尾が、舞の海が! マイクで競う~1997年『新春!大相撲部屋別対抗歌合戦15周年記念スペシャル』より/懐かし番組表

懐かし
1997年1月4日のテレビ欄(出典:『テレパル』第1号・東版)

地上デジタル放送化に伴い、テレビ番組表というものから遠ざかってしまった人もきっと数多いだろう。WEBメディア『テレビPABLO』では、そんな大人のためにかつての番組表を紐解きながらタイムトリップをお届けしたい。ウン年前の今日、夢中になって観ていたテレビは何だったのか? テレビ情報誌『テレパル』(小学館刊)の番組表と共に、当時の世相を振り返ってみよう――今日は1997年1月4日にタイムスリップ。

この日が仕事始めという人も多いと思うが、どうしても今週いっぱいはお正月気分が抜けなさそう。テレビは今夜も正月特番が並ぶ。テレビ東京18時25分からの『激録・警察密着24時!!』は毎年この時期に放送されている定番だ。定番と言えば、かつては正月のテレビの風物詩の1つだった番組があった。

20年前の今日、1997年1月4日の『テレパル』番組表からは、そんな“かつての定番”をピックアップする。フジテレビ18時30分の『新春!大相撲部屋別対抗歌合戦!15周年記念スペシャル』だ。

1997年1月4日『新春!大相撲部屋別対抗歌合戦!15周年記念スペシャル』(フジテレビ)/あの力士が女装に着ぐるみまで! スタジオが狭く見えたお正月テレビのひとコマ

  • 『テレパル』1997年第1号・東版の表紙
  • 『新春!大相撲部屋別対抗歌合戦!15周年記念スペシャル』(フジテレビ)/1997年1月4日のテレビ欄(出典:『テレパル』第1号・東版)

貴乃花が1994年から本場所での年間最多優勝・年間最多勝を連続していた1996年。1980年代末から大相撲人気を牽引していた若・貴兄弟が実力をつけ、対抗勢力として外国人力士の小錦、曙、武蔵丸がいて、イケメン・寺尾、技のデパート・舞の海や、他にも武双山、水戸泉、旭鷲山などキャラの立った力士たち……この頃の大相撲は老若男女問わず幅広い層の人気を集めていた。

そして人気力士は正月特番に引っ張りだこ。勝負の世界で見せる顔と違う側面を見せ、さらにファンを拡大する……正月特番はそういう顔見世興行として、相撲界とテレビ界の両方にとって“おいしい”コンテンツである。

中でもフジテレビの『新春!大相撲部屋別対抗歌合戦!』はタイトルにあるように1997年の時点で15周年という“正月の定番”といえる番組。大きな体で女装したりヘンなコスチュームを着たりする力士、めちゃめちゃ軽快なダンスを踊る力士、じっくり聴かせる力士……そんな光景が、毎年お正月のテレビ画面にあった。

20年前の今日、1月4日の放送に出演したのは、立浪部屋、時津風部屋、高砂部屋、佐渡ヶ嶽部屋、武蔵川部屋、伊勢ノ海部屋、大島部屋、出羽海部屋の力士たち。審査員は三保ヶ関親方、猿岩石、田村亮子、内山信二、大島渚、岡本夏生、佐竹雅昭、工藤夕貴、にしきのあきら、鈴木邦彦という顔ぶれで、この10人の審査員がそれぞれ10点満点で力士たちのパフォーマンスを採点する。司会は田代まさしと木佐彩子アナウンサー。

番組が収録されたのは、1996年11月場所後のこと。この年の11月場所歴史に残る大混戦だった。千秋楽最後の取り組みを終えて若乃花、武蔵丸、曙、魁皇、貴ノ浪5人が11勝4敗で並び、“五つ巴”の優勝決定戦となる。結果は武蔵丸の優勝。この年、それまで四場所で優勝した貴乃花が年間最多優勝&年間最多勝の連続記録を伸ばしたが、最後の場所で外国人力士が優勝したという事実は、先の“外国人力士優勢時代性”を予感させるものがあった。

大相撲は若・貴から曙・武蔵丸の時代を経て、21世紀初頭は朝青龍、2007年以降は白鵬の時代へ。近年は、番付上位には外国勢ばかりが目立つようになり、“歌合戦”どころではないだろう。

一方、最近は遠藤を筆頭に、隠岐の海、千代の国、魁聖など“イケメン力士”に注目する女性も増えていて“相撲女子”なる言葉も出てきた。だからNHKの『大相撲中継』以外で力士の顔が見られる需要はきっとあるはず。今は『部屋別対抗歌合戦』は成立しにくい時代になってしまったが、日本の伝統のためにも、力士たちの勝負時とは違う面が見られる番組があってもいいと思う。

あわせて読みたい
Recommended by A.J.A.
コメント
話題の人物
コラムニスト

ISプレス

ISプレス

1982年、『テレパル』創刊準備のために編成された、テレビ局専門取材チーム。各テレビ局ごとに担当がいて、毎日テレビ局の広報や宣伝部を拠点に局内を徘徊、情報収集。その情報を元にテレパルの特集や番組表や番組紹介記事を制作していた。「その日に仕入れた情報はその日のうちに処理する」ことが宿命だったため事務所は“不夜城”となっていた。名刺に使われている「IS」の緑のロゴは、メタリックでキラキラしていて、テレビ局員の印象に残っている。

執筆記事を読む

オススメ記事

一覧へ戻る

ページTOP

ページTOP